ブラックメタルとは
--発生と特徴--
ブラックメタル(Black Metal)とはその名の通りメタルの一ジャンルです。
そのスタイルは現在では細分化されてバラエティー豊かですが、一般的に叫び、がなり、唸りといったボーカルに2ビート・ブラストビートを主体としたドラミング、ソロが少なく単調なリフを奏でるギター等が特徴(まったくメロディーがないわけではありません)です
そして何より特徴的なのが、悪魔崇拝という要素でしょう。 もともとブラックメタルの前身であるスラッシュメタルでも悪魔崇拝的な趣向が見られましたが、それらが飽くまでエンターテイメントの域に留まっていたのに対し、初期ブラックメタルではそれをさらに推し進め、「本物」と称し活動を始めました。 Corpse Paintと呼ばれる、死者をイメージしたペイントを顔に施し、CDジャケットには逆十字や逆ペンタグラム(星)が踊り、歌詞は悪魔や魔術、死、闇などの単語に溢れています。
ブラックメタルと兄弟といっても良いジャンルにデスメタルがあります。
同じスラッシュを起源としているために、ブラックメタル同様に悪魔崇拝的なにおいを感じさせる部分があります。
こちらは最重要テーマは「死」であり、悪魔をテーマにし中世ヨーロッパ風の要素も持つ、より宗教的なブラックメタルとはコンセプトが異なります。
両者のスタイルも、例えばボーカルを見てみると、ブラックでは高音の絶叫等が多いのに対し、デスでは重低音の咆哮系が大半を占めています。
とはいうものの、この二つが似ているのも事実であり、実際「ブラックデス」と呼ばれる中間的なものも存在します。
さて、ブラックメタルと一口に言っても、現在では非常に多様なスタイルがあります。 ブラスト全開で暴れまわるブルータルブラック、キーボードを取り入れクラシック音楽的なシンフォニックブラックのほか、 民族音楽っぽいものや、インダストリアル風味のものもあります。 一方、対する真正のブラックのことをトゥルーブラックやピュアブラックなどと呼びます。また、原理主義のプリミティブブラックというのもあります。 プリミティブブラックというのは故意に音質を下げたりして邪悪さを表現していますが、昔の低音質盤もリマスターされて若干音質を改善して復活したりしています。 しかしその低音質で表現される世界こそがブラックメタルの魅力なのです。
横のつながりが強いのもブラックメタル(というよりもメタル全体に言えるかもしれませんが)の特徴のひとつです。Arcturusや、The Kovenantなど、多バンドのメンバーからなるオールスターも珍しくありませんし、 一アルバムだけのゲスト参加なども非常に多いです。一見危ない人たちかと思われているかもしれませんが、友情は大事にするようです。実際親切な人も多いです。
ブラックメタルという名称はイギリスのVenomの1982年のアルバム「BLACK METAL」から来ています。 当時このような徹底した悪魔主義は完全に色物として扱われました。しかしそれゆえに後発する同主義のスタイルの名前として定着していったのだと思います。 Venomの音楽は今で言うブラックメタルとは違いスラッシュメタルです。 声も濁声ではありますが、ブラックメタルのそれとは違います。
では、いったいどのバンドが今のブラックメタルの原型を作ったのかということですが、 まずVenomのスタイルをCeltic Frostや Bathoryが受けつぎブラックメタルへの道を歩み始めます。 それを元にさらに現在へとつながる完全な形を作ったのがMayhemではないでしょうか。
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